4月5日~8日 広島

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 前回、出かける前にひどいことになって、出かけることができるかどうか不安になったということを長々と書いた。つまらないことを愚痴ってショウモナイと思っていたのだが、今回もまた、似たようなことになってしまった。行きつけの医者はどうしても睡眠導入剤を処方してくれず、仕方なしに神経科の医者に出向いて処方してもらったのだが、その医者では今まで飲んでいた薬は扱ってなくて、別の睡眠導入剤を処方してもらった。そのためかどうかわからないが、朝起きてから1日中気分が悪い。寝付くことはできるのだが、もしかしたら副作用でも出ているのだろうか?それでも眠れないよりはマシだから、なんとか慣れないといけないと思って飲み続けているのだが、旅行前日になっても気分がすぐれない。困ったものだ。今回は特典航空券を使って、ただで広島空港まで往復するのだが、天気予報などを考慮して、バッチリの時期を選べたと思う。しかし、キャンセルすれば当然、消費したマイルは戻ってこない。宿やレンタカーなどのキャンセル料も発生するだろうし、面倒なことこの上ない。なんとか、無理してでも出かけたいものだ。

 5日

 朝、5時に目が覚める。目覚ましがなる前だ。やはり気分はすぐれないが、とにかく出かけよう。蝶を追っていれば必ず気分はよくなるはずだ。6時に家を出れば間に合うのだが、余裕をもって5時半に家を出る。ところが、地下鉄の駅に向かって10分歩いたところで気が付いた。なんと、靴が革靴ではないか。家を出るとき、いつもの感じですっと履いて出てきてしまったのだ。やはり頭がボケているのだろう。重い荷物を引きずって駅の近くまで来ていたのに、仕方ない。家へと引き返す。そして、採集用の紐靴に履き替え、再び歩き始める。余裕をもってスタートしたはずなのに、アホなことをやったため、ほぼ予定通りになってしまった。
 それでも、焦る時間ではないので、余裕で羽田に到着。まだ気分の悪さは続いているが、ラウンジで朝飯を食って広島行きの飛行機に乗る。いつもは本を読んだりパズルを解いたりして時間をつぶすのだが、気分がよくないので、黙って目をつぶってじっと過ごした。
 10時に広島空港着。そこでレンタカーを借り、ポイントを目指す。運転中もあまり気分がよくないが、運転に支障が出るほどではないのが救いだ。
 尾道市の原田のポイントに寄る。以前、I垣さんに連れてきてもらったところだ。ところが、現地に着いてみると、登り口が工事中とのことで塞がれている。仕方ないので手前に車を停めて歩くことにした。が、これがよかった。道を歩いていくとポイントよりずっと手前の路上でいきなりギフを発見した。すぐにネットしてみたが、かなりのボロ個体。少ない産地でもあり、今年の初ギフでもあるが、さすがにリリースした。と、そこへもう一つ飛んできた。これはきれいな個体だった。もちろん確保。今年は多いのかもしれない。しかし、あれれ。三角缶がない。車に忘れてきた!しかたない。蝶をネットの中に入れたまま先へ進む。

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 さらに歩いていくと、車が1台停まっている。あれ?どこから入ったのだろう?こんなところに停めてあるのは、間違いなく蝶屋にちがいない。
 そこから本来のポイントである林道を進む。天気も良く、いい感じなのだが、ギフは見られない。と、そこに一人の蝶屋がいた。あの車の主だろう。話をしてみると、山口から来たH田さんという方だった。朝から探しているがまだ一つも見ていないと言う。私が道沿いで2つ見たと言うと驚いていた。ネットに入ったままのギフを見せると三角紙を1枚分けてくれた。ありがたい。
 林道にギフが現れないので、また、元来た道を戻ってみた。H田さんにも採れた場所を教える。H田さんは、入り口の障害物をどけて入ってきたそうだ。なんだ、簡単に動かせたのか。採れたところなら、また飛んでくるかもしれないので、昼飯をたべながらしばらく待つことにする。H田さんもしばらく見ていたが、ちっとも飛んでこないので、別のポイントに去っていった。と、そこへまた一つ飛んできた。あと、ちょっと待っていたら譲ったのに。けれど、採ってみたら、これもボロ個体。これならいらないか。もちろんリリース。
 昼飯も食べ終わったので、本来の目的地である三次へ向かう。気づいてみると、気分の悪さはかなり治まっている。やはり、精神的な部分が大きいんだろうな。というか、100パセント気持ちの持ちようなのかもしれない。けれど、それがわかっていてもなお、気分が悪くなる原因はわからないし、365日、蝶を追うわけにもいかない。まあ、今は元気が戻りつつあるのを喜ぼう。
 2時近くになり、三次のシオシオポイントに到着。前回、私がクジャクもどきのギフチョウを採ったため、仲間内でこう呼ぶようになった場所だ。着いてすぐ、かなり前から三次に来ているY口さん、S谷さんに到着のラインを入れる。と、アレアレ?ポイントからY口さんが出てきた。S谷さんの車で2人でやってきて、別々のポイントで探索しているそうだ。しばらくして、S谷さんもやってきた。2人ともその日は1つも採ってないらしい。
 その後、2人は別のポイントに向かい、私はもうしばらく粘ることにする。すると、しばらくして1つGET。どうやら今日はツイいるらしい。
 3時過ぎまで頑張ったのだが、後が続かないので、宿へと向かう。途中スーパーで夕飯を買って、予約してあった宿へ。ここにはY口さん、S谷さんが今日泊っているはずなので聞いてみると、もう5泊目だと言う。私は知らずに予約したのだが、なんだ。同じ宿ならそう言ってくれればよかったのに。
 風呂を浴び、展翅をして、一緒に夕食を食べる。けれど、疲れていたので早めにお開き。
 夜にH本さんから連絡がある。本日、福山に行ったところ。H田さんという人と会ったと言う。原田で出会った、東京から来た人が、自分が朝から姿も見ない中、2つも採っていた、と言っていたとのこと。あ、それ、私だ。
 翌日はH本さんも三次に来るそうだ。どこかで会うことを約束する。

 6日

 この日は呉からH本さんとS藤さんがやってくる予定。10時半に茂田で合流しようということになっている。S谷さん運転の車にY口さんが乗り、私はそのあとをついていく。
 初めにコケシポイントに行く。ここは有名だから場所が特定できてもいいだろう。変なオブジェが置いてあるところで、それをコケシに見立てて、そんな名で呼んでいる。到着すると、すでに2人の蝶屋がネットを構えている。Y口さんはそこでしばらく粘ると言う。S谷さんは別のポイントへと向かった。私も少し悩んだ末、しばらくはここでやってみることにする。
 初めのうちは何も飛ばない。まだ気温が低いのだろう。誰も採れないまましはらく歩き回っていると、やっと1つ発見。しかし、見事に振り逃がし。その10分後、また一つ発見したものの、これまた振り逃がし!戻ってくると、1人だけ採っていた。さらにもう一人も目の前でネットを振ってGETした。Y口さんに話を聞くとまだだと言うが、そこへ一つ現れた。Y口さんに知らせ、見事にGET。これで採ってないのは私だけになった。私が採ったのはコツバメだけ。最近、数が減ってきた気がするが、今回はたくさん見られる。昔採ったものしか標本がないので、少し追加しておこう。

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 さて、また、戻るかと歩き始めると、また一つ発見。ところがところが、これまた振り逃がし!なんてこった。もう一人が待っているところで、また発見!私の目の前だが、これはその人のなわばりだ。すぐに知らせて、その人が見事にGET。その人は初めて来た場所だということで、大変喜んでいた。
 車に戻り、ネットをしまったところで、また一つ発見。近くにいた人に教えると、なんなくGET。自分は3つも振り逃がしているのに、他の3人に一つずつ教えて採らせることになった。なんなんだろうね?
 3つも振り逃がしが続いて縁起が悪いので、場所を変えることにする。時刻は10時、約束の時間までは30分しかない。S谷さんも行方不明だし、少しでも集合場所に近づいておこう。H本さんには、Y口さんがコケシポイントにいるとラインを入れておく。
 次に行ったのは、ここも以前I垣さんに教えてもらったところ。便宜上、I垣ポイントと呼ぶことにした場所。狭いポイントで以前も全然飛ばなかったため期待はしてなかった。けれど、着いてすぐに一つ飛んできた。それを取り込んでいると、またさらに一つ。なんと、30分の間に5つも採れてしまった。
 もう、10時半なので集合場所へ向かう。集合場所の桜の広場で待っていると、H本さんからコケシポイントでY口さんと会ったとラインがきた。それなら私も合流しよう。
 戻ってみると、はじめにいた2人連れはいなくなっていて、Y口さん、H本さん、S藤さんの3人だけがいた。やがてS谷さんもやってきて、しばらくそこで話をする。けれど、思ったほどギフは現れない。そこで、H本さんとS藤さんをI垣ポイントへ案内する。
 着いてすぐに一つ飛んで、H本さんがGET。さらに一つ飛んだが、これは見失ってしまった。さらにポイント移動しようとしたら、車窓からまた一つ発見。車を停めてS藤さんに採ってもらおうとしたが、これも見失ってしまった。しかし、今回はこのポイントが一番いいのかもしれない。
 さらにシオシオポイントを案内する。そこは午後にしか見たことがないので、ちょっとのぞいただけ。次に、H本さんに茂田のポイントを教えてもらう。
 車を停めるとすぐに一つ発見。これは幸先がいい。昼時なので、昼飯を食いつつしばらく粘る。けれど、そう多くは飛んでこないようだ。H本さんとS藤さんはI垣ポイントへ戻っていった。
 私も30分ほど粘りもう一つ追加したが、飽きたのであとを追ってみる。が、I垣ポイントはすでに日陰となり、2人もいなかった。
 しょうがないので、シオシオポイントに行く。2時くらいにならないと飛ばないかなあ、と思っていたが、1時15分ころから30分で4つも採れた。みなきれいだったが、ノーマルだったので、最初の1つ以外はみなリリースしてしまった。この調子でクジャクでも採れないかと頑張ったのだが、そのあとは一つも見られなかった。
 2時半まで粘ったものの、追加は現れず撤退して宿に戻ることにした。Y口さん、S谷さんは本日の宿である大垣へと向かい、H本さん、S藤さんは呉へと帰っていった。一人取り残された感じだ。ちなみに、Y口さんからはコケシポイントで10以上チェックしたとの報告があり、H本さんも、I垣ポイントで2つずつ追加したという連絡があった。
 それにしても、本日は土曜なのに、人が少なかったなあ。一昨年は、どこに行っても人とブルーネットの山で、入れるポイントを探すのも大変だったくらいなのに、まるで人がいない。たぶん、ちょっと前の寒波で、発生が遅れると考えているのだろう。私は、寒波の間だけは飛ばないだろうけど、積算温度は足りているので、むしろまとめて飛び出すのではないかと考えていた。やはり思った通りだ。してやったり。どのポイントも入り放題。ほぼ独り占め状態だ。
 夜、展翅をしていたら、おかしな個体を見つけた。採ったときは、前翅の斑紋異常とクジャクかどうかだけをチェックしていたのだが、次々と飛んできたときなどは、チェックも甘く気づかなかったものだ。大黒紋、涙紋と呼ばれる黒い部分がつながっていて、さらに外側の黒までつながっている。いわゆるジジイの髭と呼ばれるものだろうか?クジャクは採れなかったが、代わりにいいものが採れたぞ。

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 気分はさらによくなったが、翌日は天気が悪化しそうな予報。南へ行くほどマシなので、H本さんに三原市のあたりを案内してもらうことにする。

 7日

 8時に宿をチェックアウトして、9時少し前に本郷インターを降りる。待ち合わせ場所のコンビニには、H本さんがすでに待っていてくれた。
 予報では、三次は9時ころから曇り、昼から雨、だが、三原市は昼過ぎまで晴れ、そのあと曇りになっている。少なくとも昼までは大丈夫だろう。
 そこからH本さんの案内で、本郷のポイントへ向かう。着いたところは、なんとも貧弱な感じ。周囲は造成もあり、乾燥も進んでいる。あまり期待できそうにない。30分ほど探したが、やはり姿見ず。まだ気温が低いからかもしれない。
 諦めて、次のポイントへ向かう。そこは竹原市に属していて、そこのラベルのギフはほとんど記録がないと言う。H本さんも友人から聞いたところで、極秘ポイントだと言う。
 車を停め、きつい山道をヒーヒー言いながら登る。よく、こんなポイントを見つけたものだ。山頂に着くと、なるほど感じはいいが、ギフは現れない。しばらくしてやっと一つ見つけるものの振り逃がして見失ってしまった。さらに30分ほどして、また一つ見つけたが、これも振り逃がし!前の日の二の舞になっているが、このように少ないポイントでは1つの振り逃がしが致命傷になりかねない。かなりの焦りがあるが、いることは確かなのでさらに粘る。幸い、天気は良くて、昼になっても崩れる気配はない。昼飯を食べてさらに粘っていると、やっと一つ飛んできてくれた。こいつはブルーのゴミネットトラップにまつわりついてくれたため、なんなくGET。あー、よかった。尾突が一つなかったが、これは確保しなければ。すぐにH本さんも一つGET。よかったよかった。
 もう一度、本郷のポイントに戻る。気温も上がり、いるなら飛んでもいいはずだ。ポイントと言われている場所からどんどん奥へと進んでみる。どこもパッとしない感じ。いい感じとは思えないが、そんな場所でも飛ぶことがあるので、希望をもって探す。けれど、やはりダメ。1kmほど奥へ進んだけど、諦めて車に戻る。その場所で採ったという人がいるそうだ。もう、他に行くところもないので、そこでじっと待つ。
 そして、しばらくして、もうダメだろうと帰り支度をしようとしたとき、なんと、ギフが現れた。しっかりとGET。へーえ、いるんだ。ここのラベルもかなり珍しいものだろう。だけど、周囲の開発具合を見ると、このポイントがだめになるのも時間の問題だろう。
 2時になり、もう引き上げることにした。初めはH本さんのお誘いで彼のお宅にお邪魔するつもりだったが、かなり疲れてしまった。誘いを断って宿でくつろぐことにする。
 3時過ぎに宿に着き、すぐに風呂。早い時間なので誰もいない。部屋で寝ころびながらテレビを見ていると、H本さんからラインが入り、竹原市のポイントを発見したというY中さんが会いたいと言うので、そちらに行ってもいいかと言う。風呂と休息で少しは疲れがとれたので、夕飯がてら、ファミレスで会うことにする。
 5時半過ぎにホテルの前で拾ってもらい、そのままファミレスへ。Y中さんは、H本さんから話は聞いていたので名前は存じていたものの会うのは初めてだ。いろいろ話をして、楽しく過ごす。

 8日

 朝からいい天気。今日は1時過ぎの飛行機で帰るので、逆算すると10時半ころまでしか余裕はない。
 8時半ころH本さんがホテルまで来てくれて、連れ立ってポイントへ。ところが、現地に着くと曇ってしまった。しかも寒い。ここは、他の所より1週間は発生が遅いところ。だからまだ出てないだろう、と言われているものの、私は出ていてもおかしくないと踏んでいた。しかし、この天気と寒さでは、さすがに飛ばないか。
 それでも、天気の回復を期待して山を登っていく。頂上に着いてもやはり曇っている。だが、雲は薄れている気がする。実際、ときおり日も当たるようになってきた。さあ、飛べ。ほら、飛べ。と念を送るがなかなか飛んでくれない。
 そして10時半。タイムリミットだ。そのころになって、ようやく雲が切れ、晴れてきた。残念。朝からこの天気だったら、気温も上がって飛んだだろうに。
 山を下り、荷物整理をしてH本さんと別れる。そして、空港へ。
 空港へは12時ころに着いた。ラウンジでくつろいでいると、H本さんからラインがあり、採れたと言う。やはり、私の予想は当たっていたか。今回は予想的中ということだけで満足するか。ここはまた来年以降の宿題だ。
 予報では東京は3時過ぎから雨とのことだったが、4時前に帰宅するまで雨には降られずに済んだ。ま、晴れ男の私にはよくあること。
 かなり疲労は溜まっているが、これは体調不良の影響か、花粉がだいぶひどかったので、その影響か、毎日朝早く目覚めたために睡眠不足の蓄積もあるのか。けれど体調不良の方は、行く前よりずっとマシになっている。これはありがたい。これからも、このやっかいな持病?と付き合っていかなければならないだろうけど、蝶採りに行けば治る!ということはしっかり頭に叩き込んで、意識づけておこう。

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