10月17日~24日 石垣 与那国

東崎.JPG

 前回の八重山から1か月、また八重山に行く。たぶん、今年最後の採集だ。けれど、入ってくる情報は芳しくない。秋の狙いは台風シーズンに多い飛来迷蝶と、以前に入ったものがうまく産卵して増えたという発生迷蝶だ。けれど、前回の台風の後、ずっと北風ばかりで飛来迷蝶は期待できない。そして、何かいいものが発生したという話も伝わってこない。それどころか、土着の普通種すら数が少ないと言う。行く前から気が萎えてしまいそうだが、たぶん今年最後になりそうな採集行、南国の雰囲気だけでも味わってこよう。

 17日

 家を出るとキンモクセイの匂いが漂ってきた。今年、初めて嗅ぐ香り。もう、こんな季節になったのかと思いながら、最寄り駅行のバスに乗る。
1時に羽田の約束でY口さんと待ち合わせる。Y口さんはやや遅れてやってきた。いつも通りラウンジで昼食。そして、石垣直行便に乗る。
今回はY口さんにおともdeマイルを使ってもらった。座席を決めるとき、3列席の真ん中を開けて2つ予約した。満席にならない限り、真ん中の席に他の人が来ることはないだろうとの思惑からだ。ところが、その便は満席になってしまった。私とY口さんの間に人が来てしまった。思惑が外れたのだ。けれど、来たのが女性だったので、Y口さんはまんざらでもなさそうだった。
 石垣空港に着いて、レンタカーを受け取る。今回はちゃんと用意していてくれた。3番に停めてある○○○○ナンバーの車だとラインが来ていた。レンタカー屋の人はいない。だから勝手に乗り込んで出発する。 
 途中、マックスバリューで夕飯を買い込んで、宿にチェックインする。今日は移動日だから、これでおしまい。本番は翌日からだ。

 18日

 朝、8時半に宿を出て、Y口さんを空港に送る。今回もY口さんは石垣探索をしないですぐ与那国へ向かうのだ。
 Y口さんを空港で降ろし、底原へ向かう。センダングサがかなり刈り取られたと聞いていたが、まだ少しは残っているようだ。だが、センダングサが残っていても蝶は少ない。情報どおりだ。ここにもカラスザンショウの木が多く、花が咲いているときはたくさんの蝶が集まるのをよく見ている。だが、今年は花が咲いているにも関わらず、蝶はほとんど来ていない。やはり今年はダメなのだろうか?
 そこから山原橋に向かう。このところ、よいポイントではなくなっていたが、今回はセンダングサがいい感じになっていた。けれど蝶が少ないことに変わりはない。蝶が増えてくれば、よいポイントとして復活するかもしれない。
 さらに屋良部へと移動する。最初の広場と呼ばれるポイントには、すでに人がいた。カラスザンショウには多いとは言えないまでも、ある程度の蝶が集まっていた。ジャコウアゲハが多いようだ。クロアゲハ、カラスアゲハ、シロオビアゲハ、イシガケチョウ、リュウキュウミスジ、アカタテハなども来ている。なぜかマダラはいない。そこにいた人に話を聞くと、マルバネルリマダラを採りたくて待っているのだが、全然やってこないと言う。マルハネは前回来たときに、きれいなやつを1ペア採った。他にもいくつか見ているし、この後増えるだろうと思ったものだ。実際、少し前に入った情報では、かなりの数が採れているという。私はもう採る気はないが、全然見ないというのも淋しいし、おかしな話だ。気温が上がったら飛びますよ、と話して、先へ進む。
 屋良部の一番のポイントはさっきの広場だが、その先にもところどころカラスザンショウが咲いていて、その中でも蝶が多く集まっているところには、どこも人がいた。みなマルバネルリを狙っているらしい。林道の端まで行く間に7~8人もいた。これでは自分が分け入る場所がない。けれど、私はマルバネを採りたいわけでもないので、さっさと場所を変えることにする。と言ってもここ以上に蝶の集まる場所はないだろう。
 しばし考えて、平野まで行ってみることにした。今回はシロオビアゲハが比較的多い。それなら平野にはたくさんいるだろう。Ⅱ型(ベニモン型)の真っ赤なやつは長年追い続けているものだ。
 約1時間かけて平野まで移動する。第一水場の近くには予想通りシロオビアゲハがたくさんいた。そのほとんどがⅠ型という普通タイプ。(オスは全部同じだからわからない)それでも根気よく探していくと、50に1つくらいの割でⅡ型がいる。でも、真っ赤なやつは見つからない。まあ、何年も追い続けているくらいだから、そう簡単に見つかるわけはないのだが。

シロオビアゲハ.JPG

 そこで、1時間ほど探し回ったが、さすがに飽きた。途中でキタテハを一つGETしたが、これは以前に大量飛来したときに採っているので、迷蝶ではあるがあまりうれしくはない。

キタテハ.JPG

 途中、今まで通ったことのない道が草刈りされていたので、そこを進んでみると海へ出た。こんな海岸は、今まで見たことのある人は少ないだろうな。
 最後に名蔵のポイントに寄ってみたが、ここは前回草刈りが行われていて、まだ復活していない。もう、寄るところもないので、マックスバリューで夕飯を買って、宿に戻る。

 19日

 朝からドン曇り。この時期、蝶は10時ころにならないとあまり飛ばない。ましてや、こんな曇りのときは蝶も全然飛ばないだろう。
 10時近くなって、やっと薄日が差してきた。期待はできないが、宿でじっとしていても面白くない。出かけてみることにする。
 ゆらてぃく市場の前を通ると、ウラナミシロチョウが飛んでいた。昨日、ちょっと寄ったときはハブソウが食われて丸裸になっていて、蝶も飛んでいなかったが、条件がよいときなら、まだ少しは飛ぶのだろう。エサがないので、この先続くとは思えないが。
 初めに市民の森へと向かう。しかし、途中のものも駐車場のところのものも、カラスザンショウに蝶は来ていない。車から降りることもなく、万勢林道へ行く。そこのカラスザンショウもダメだ。展望台に行ってみたが、何も飛んでない。こうなると、やはりポイントとなるのは屋良部だけだ。
 屋良部には11時過ぎに着いたが、今度は一番のポイントである広場に誰もいない。そして、蝶もいない。これでは人がいるわけがない。昨日は、カラスザンショウに10くらいの蝶が常に舞っていたが、今日は一つもいない。天気があまりよくないのと、気温が低いせいだろう。低いと言っても25度くらいはあるのだが、南国の蝶にとっては寒すぎるのだろう。
 それでも、気温が上がれば飛ぶはずだと信じ、しばし、待つことにする。が、待っているうちに雨まで降ってきた。濡れるほどのものではないが、ますます気温の上りは期待できなくなる。
 しばらくして、やっと雨があがると、ようやく日が差してきた。すると、ポツポツ蝶も飛ぶようになってきた。アカタテハが2つ3つ、ジャコウアゲハが1つ2つ、けれど、やはりマダラは来ない。1時間ほど粘ってみたが、日差しは出たものの風が強くなり、それ以上好転するとは思えなくなったので、昼飯を食べ終わったところで諦めることにした。
 けれど、他に行くところもない。バンナのスカイラインでイワサキタテハモドキが健在であることを確認したら、もうやることがなくなった。まだ1時半だが、宿に戻ることにした。

イワタモ.JPG

 20日

 8時30分にチェックアウトして空港に向かう。今日は与那国に渡るのだ。空港の駐車場に車を停め、最後までレンタカー屋が来なかったので、料金を車の中に残して空港に入る。
 10時過ぎの与那国行きに乗り、30分には与那国に着く。空港では先着していたY口さんが出迎えてくれた。宿に荷物を置いて、与那国ホンダでバイクを借り、Y口さんとともに走り出す。私もY口さんも与那国は知り尽くしているし、一緒に行動することはまずないのだが、今回はよほど獲物がいないのだろう。
 まず、宇良部へ上り、新川線を通ってイランダを一流し、比川林道から久部良岳、そこからMFPにまわり、ドナンへ。そして、最後に久座へと進んだ。そこまで、蝶はポツリポツリと見られるだけで、石垣より状態は悪そうだ。
 最後に来た久座は、ふだんは全くと言っていいほどポイントとはならない。新川線からアギンダに向かう途中の通り道に使うだけだ。以前はクズがはびこっていて、シジミ類の発生を期待したこともあったが、何も見たことはない。センダングサの状態はいつもいい感じなのだが、その割には蝶が群れているところは見たことがない。まるでいないわけではないが、他のポイントに比べたらろくでもないところだ。けれど、今回は新川線が草刈りで全くダメになり、コモンタイマイがここで何度か目撃されているというのでやってきたのだ。
 着いてすぐにコモンタイマイが飛んだ。今回初めての目撃だ、さらに、リュウキュウアサギマダラとスジグロカバマダラも2つずつ飛んでいる。驚くべきことのようには思えないだろうが、今回、他の場所でそれだけの蝶がまとまっている場所は1か所もなかったのだ。ここは、今回に限ってはいいポイントなのかもしれない。
 そこでしばらく探索してみる。何もいないのなら、せめてコモンタイマイのきれいなものでも採るしかないだろう。けれど、コモンタイマイもそうたくさん見られるわけでもない。しばらくして、もう諦めてしまった。
 宿に戻ることにして、そこでY口さんと別れる。最後に、ちょっとアギンダを覗いてみたが、ここもすっかり草刈りされていて、まるでポイントにはならない。やれやれ、この先、どうやって過ごそうかな。
 今回、S條さんが旅行中なので、S條邸への集合はなし。まあ、今日はラグビーを見なければならないので、いずれにせよ行かなかっただろう。結果は残念。日本は南アフリカに負けてしまった。けれど、よくやった。ベスト8おめでとうと言いたい。

 21日

 朝から晴れている。この時期は早くからは飛ばないとわかっていても、天気がいいとうずうずしてくるので、9時過ぎにはスタートする。
 まずは久座に向かう。昨日、一番マシだったからだ。けれど、やはり蝶はほとんど飛ばない。しばらく待っていたが昨日見たリュウアサやスジカバも飛んでこない。15分ほどで諦めて、比川林道へと向かう。
 比川林道は、花付きがよかったので、ポイントとしてはよい感じだ。けれど、普通なら宇良部や新川線より劣る場所なので、あまり期待はできない。いつもはバイクに乗ったまま、たいていは素通り。何か見つけたときだけ停めるという場所だが、今回は何もいなくても花付きのよい場所で待機することにした。
 すると、しばらくして、Y中君がやってきた。昨日から来ているというのは聞いていたが、なぜか昨日は出会わなかった。
しばらく話をして、彼は久部良の方へ走っていった。すると間もなく今度はY口さんがやってきた。Y口さんは何日か前、このあたりでミカドアゲハを目撃している。それをずっと探しているのだが、まだそれ以来発見できていないそうだ。
 しばらく待っていたが、あまり蝶が飛んでこないので、場所を変える。
 久部良岳に行ってみる。ここも花付きは悪くない。さらに三石を通り、ナーマ浜へ行く。けれど、マダラ自体が少ないので、モンバの木には何もきていない。草原にも何も飛んでない。また、来た道を引き返し、久座に行く。先ほどよりは蝶がいるが、たいしたことはない。しばらくコモンタイマイを待つが、2つほど飛んだものの、ネットの振れるところには来なかった。
 さらに移動して宇良部へと行く。ここも、草刈りされてしばらくはダメだったが、今回はかなり復活している。特に漁業無線への登り口、それも一番下のあたりの花付きがいい。アカタテハ、シロミスジ、リュウキュウムラサキといった、喧嘩っ早いやつがいて、いつも追いかけっこしているが、黒いアゲハもよく飛ぶし、蝶の数だけならここが一番多いかもしれない。しばらくそこで待機する。ひとつだけきれいなリュウムラを確保。普通のフィリピン型だが、獲物ゼロは避けたかったのだ。

リュウムラ.JPG

 さて、そろそろ昼飯を調達しなければならない。比川の共同売店に行こうとバイクを走らせると、新川線への合流手前で、見慣れぬ蝶を見つけた。走りながらチラっと見ただけだが、ウスコモンマダラだと思った。もちろん慌ててバイクを停め、引き返したのだが、そこで考えた。このところ、何週間も西風や南風は吹いていない。飛来してきたとは思えない。そしてウスコモンの食草は、日本にはないから発生することもない。もちろん、エサがないのだから飼育することもできず、誰かが放蝶することもできない。ウスコモンがいるわけないではないか。それなら、リュウアサの見間違いだろうか?リュアアサの変異個体がウスコモンに見えたのかもしれない。
 近寄ってみるとまだセンダンクサにとまっていた。間違いない、ウスコモンだ。なんなくネットして、もう一度しっかりと確かめる。やはりウスコモンだ。なんでいるのだろう?という疑問はつきまとうが、とにかく思いがけなく迷蝶が採れたのでモチベーションがアップする。
すぐにラインで報告を入れる。しばらくして、A木さんから、大陸から北風に乗ってやってきたのではないか?と返信がきた。なるほど、それなら北風で入ってくることもできるかもしれない。(後で調べたら、ウスコモンは大陸にも分布しているが、分布域から北風で飛来は無理そうだとわかった)

ウスコモン裏.JPGウスコモン表.JPG

 昼飯を調達するために比川の共同売店に向かう。けれど、昼飯が残ってなくて、アイランドのコンビニまで移動してパンを購入する。そしてまた宇良部へ向かう。だが、午後になるとやはり蝶の飛びは悪くなる。しばらくして場所変え、久座、比川林道、再び久座とめぐったものの、成果はなし。ウスコモンのおかげでモチベーションが上がって頑張ったものの、3時になってさすがに諦めた。宿へと戻る。
 夜は、Y口さん、Y中君とともにドゥグイワリで夕飯。蝶談義をして8時過ぎにお開き。

 22日

 今日も晴れているが、どうせ早く行っても蝶は飛ばないだろう。9時半まで部屋でぐだぐたして、のんびりとスタートする。
 初めに宇良部に行ってみる。昨日、蝶の数が一番多かったからだ。けれど、やはり10時前だとあまり飛ばない。そこへY口さんがやってきた。早いですねえ、と互いに苦笑いする。Y口さんはしばらく探索した後、東崎へアオタテハモドキを探しに行った。
 私も、もうしばらく待っていたものの、思ったほど蝶が増えてくれないので、東崎に行ってみることにした。
 東崎の駐車場にY口さんのバイクはあったが、アオタモは全く飛んでない。せめて、風景写真でも撮っておこうと灯台の方に歩いていくと、Y口さんが引き返してきた。アオタモは全く見られないそうだ。Y口さんは引き上げていき、私も写真だけ撮ってすぐに引き上げた。
 今度は久座に行く。すると、着いてすぐにコモンタイマイが飛んだ。しかも、真っ黒に見える新鮮なやつだ。位置は変えるものの、ずっとセンダングサで吸蜜しているので、慎重に採りやすい所まで来るのを待ったが、なかなか絶好のポジションに来てくれない。そろそろ飛び去ってしまいそうなので、思い切ってネットを振ってみたが、見事に空振り!クソーッと嘆いていると、すぐまた向こうの方に現れた。もちろん近寄って狙うも、今度は狙いを定めているうちに飛び去ってしまった。やはり、ある程度のところで振らないとダメだなあと反省していると、またまた現れた。これまた新鮮なやつ。さっきのやつは脅かしてしまったので、すぐには戻ってこないだろう。また、別の個体だ。そして、今度こそ、と振ったネットをスルリとかわして、またしても逃げられてしまった。なんてこった。私も腕が落ちたなあ。
 そこへまたY口さんがやってきた。立て続けに3つ飛んできて、3つとも逃げられたことを報告する。にこやかに私を見ているが、あれはきっとあざ笑っているのだろう。
 Y口さんが去った後も、しばらくそこで粘っていたが、ほとんど飛んでこなくなってしまった。次に来たのは10分後、その次は20分後、そしてその次は30分待ってもやってこなかった。結局一つも採れずじまい。がっかり。
 昼飯を買いに比川の売店に行くが、またしても昼飯は売り切れ。コンビニまで走り、宿に戻る。今日は、休憩をとって午後から第二部を開始するのだ。
 宿で1時間半ほどくつろいでいたが、1時半から午後の部を開始した。
 まず、久座に向かう。そろそろまたコモンタイマイがやってくるのではないか。ところが、40分ほど待ったものの、コモンタイマイは高く飛んだのを1つ見たのみ。やはり午前中の方が効率がよさそうだ。
 宇良部に移動する。ここではコモンタイマイの姿を見ていないが、蝶の数は比較的多いので、何かが飛んでくるのを待つ。しばらく行ったり来たり歩き回り、疲れたら道路に座り込んで飛ぶのを眺める。
 そんなときだった。7~8メートル離れたところをヒメジャが飛んだ。道路の左側から右側へと道を横切って飛んでいる。今回、リュウキュウヒメジャノメは数が少なく、ほとんど見かけない。あー、ヒメジャがいるなあ、とぼんやり見ていたが、ハッと気づいた。ヒメジャの飛び方とは違う。腰の高さくらいの場所をヘロヘロと直線的に飛んでいる。この飛び方は以前、ヒメヒトツメジャノメを発見した時のそいつの飛び方にソックリではないか!なんといっても、ヒメヒトツメを確信して採集したのは私だけなのだ。つまり、飛ぶ姿を見ているのは私だけなのだ。その私が飛び方が同じだと感じたのだから、可能性は十分にある。慌ててネットをつかんで立ち上がり、そこへ駆けつけたが、そいつはすでに道の反対側の藪の中に入ってしまった。
 しまった。もしかしたら、本当にヒメヒトツメだったかもしれないではないか。前回、私が採ったのは2012年10月5日。7年前のことだ。けれど、実はその翌年にもヒメヒトツメは写真に撮られている。こんな蝶が2年も連続で飛来するとは思えない。たぶん、細々と命をつないでいたのだろう。それなら、その後も生き延びていたとしてもおかしくはない。
 今回、大発生しているコモンタイマイだって、実はここ数年、目撃が続いていた。目撃はあっても年に1度か2度程度だったし、誰も採ってはいなかった。だが一昨年、友人のK目がついに採集した。何年ぶりの記録だろうか?さあ、後に続けとみんなが探したものの、その後はまた目撃できなくなってしまった。しかし、絶えてはいなかったのだ。去年の秋、Y口さんが1年ぶりに採集したのだ。このとき、もう一人採集した人がいたし、私も採れなかったものの目撃している。その後は、数が増えた。あちこちで幼虫も見つかり、無事冬を越したら、数が増え始めた。そして今は普通種に近いほどに大繁殖している。
 こんなに目立つコモンタイマイだって、目撃も少ないまま、何年も細々と生き延びていたのだ。それなら、ほとんど藪の中で生活するヒメヒトツメが人知れず、ずっと生き延びていたっておかしくはない。なんとか確認したいものだと、しばらく待っていたが、やはりそう簡単に出てくるものでもない。それに、ヒメヒトツメだと確定したわけでもない。やはり、単なるボロのヒメジャかもしれない。1時間ほど粘ったものの諦めた。
 その後、もう一度久座に寄ってみたが、やはり蝶は少なく、コモンタイマイの姿も見られない。3時半には宿に戻る。Y中君は最終便で帰っていった。

 23日

 明日は帰るだけなので、実質、最終日。天気は良いが、雲も多い。9時半にスタートして、昨日もしやヒメヒトツメ!?を見た宇良部へと向かう。山裾にたどり着いて、さらに進んでいくと、前からY口さんが降りてきた。私より早くスタートしたらしい。早いですねーと言うと、勝った!と言われてしまった。そのまま一緒にヒメヒトツメ?目撃地点まで行く。
 天気はよく、空の半分は青空なのだが、困ったことに太陽は雲に隠れている。そして、なぜか、雲は太陽のあるところからどかない。直射日光が当たらないので、過ごしやすいのだが、蝶の飛びは悪い。けれど、ヒメジャやその仲間なら日当たりはあまり影響しないのではないか?そう思いながら、2人でそのあたりをうろつきまわる。
 だが、やはりそう簡単には現れない。そして何時間も見張っている気力はない。昨日、10時斑ころにコモンタイマイがたくさん飛んだのを思い出したので、久座に移動することにした。
 しかし、久座についてもなかなか日が差さない。あたりは青空が広がっているのに、なぜか太陽の周辺だけは雲が多い。1時間ほどでやっと一つコモンタイマイをネットしたが、これもカケていた。

コモンタイマイ.JPG

 また宇良部へ戻り、ヒメヒトツメ探索を続行する。けれど、時間だけがむなしく過ぎ、やがて昼になったので昼食を買いに行く。しょうこりもなく比川の売店で空振りし、コンビニで弁当を買う。
 久座に戻り、また1時間ほどコモンタイマイ探し。けれど、午後になると飛びが悪くなるのはいつも通り。午前中、雲が多くて飛びが悪かったから、その分、午後は多めに飛んでもいいんじゃないかと思うのだが、蝶にはそんな考えはないようだ。
 また、宇良部に戻り、しつこくヒメヒトツメ探し。最終日、それも、今年最後の採集。ここで採れたら最高にカッコイイと思って粘る。そのうちY口さんもやってきて、また二人でうろうろ。
 けれど、結局ヒメヒトツメらしき蝶は現れず、3時になって諦めた。
 やれやれ、最後をかっこよく決めることはできなかったなあ。でも、ウスコモンは採れたのだから、これでよしとしなければならないだろう。

 24日

 8時に与那国ホンダに行き、バイクを返却して空港に送ってもらう。Y口さんと合流し、石垣行きの飛行機へ。そして、羽田直行便に乗り換える。今回も行きと同様、3列席の通路側と窓側。今度は満席ではなかったので、思惑通り、間には誰も来なかった。ゆったりと過ごして1時30分に到着。そこでY口さんと別れ、自宅へと向かう。
 最寄り駅から自宅まで歩いていくと、またキンモクセイの香りが漂ってきた。そういえば、行くときにも匂っていたなあ。1週間くらいは咲き続けるようだから、最初と最後の香りを味わえたということだろうか。
 この後、長いオフの時間が待っている。次回はたぶん2月。また、八重山の低温期ねらいになるだろう。帰ってきたばかりなのだが、今から待ち遠しい。そして、それまでの時間が長いなあ。

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